飛鳥時代のはじまりとともに、仏教の受容れの是非をめぐる、物部守屋との争いに勝利した聖徳太子は、四天王像を造らせます。当初、四天王像は森之宮に安置され、その他に元四天王寺を建立します。森之宮にはカササギを放したと伝えられる広大な森をもつ神社がありその敷地のなかに元四天王寺があったそうです。その後、四天王寺の伽藍が現在の場所(天王寺区)に新たに建立され、四天王像も移されます。

 

昔鳥(かささぎ)森宮  
地名の由来はこの神社からで、昔鳥之森宮を略し森之宮になったそうです。由来となるかささぎはカラス科に属す体長45cmほどの腹と羽の先端部分が白色の美しい鳥です。ユーラシア、アフリカ北部、日本では九州北部に生息し、天然記念物に指定されています。ただし、現存する「かささぎ」か、あるいは古代の伝説の鳥であるのか分かりません。江戸時代、浪速百景に選ばれた、蓮如上人祈りの松はここの境内にありました。
森之宮神社
 
森之宮神社
▲現在の森之宮神社
▲現在の森之宮神社
 
     
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